AMX ELC bisの扱い方

戦車は小型な車体に長い視界、高い機動力と隠蔽率を兼ねそろえた戦車であり、本ゲームにおいての位置づけは「偵察車両」である。Tier5のフランス軽戦車ELC AMX bisもまたそれに倣い、偵察枠として最大Tier8にまでマッチングする(Battle Tierが6である)。だがこのAMX ELC bis(以

ELC)は、他のTier5軽戦車とはかなり違った車両特性である。ELCM24 ChaffeeVK 16.02 Leopardといった、高い機動性に同Tier中戦車より多少劣る砲といった「軽戦車らしい」軽戦車ではなく回らない砲塔、同Tier駆逐戦車よりも貫通・火力ともに優れた砲という、高速の駆逐戦車のような車両である。この癖の強い車両は、普通の軽戦車とは少し違った立ち回りが求められるといえる。

今回は一応2優等を取得したhyousetsu129が、また個人的な見解で立ち回りを考察していこうと思う。

 立ち回りについて論ずる前にまず、ELC AMX bis(以下ELC)のスペックについて確認しておきたい。

耐久値 400

 装甲(前/横/後)

25/10/15

最高速度(前身/後退)

65/23

出力重量比

39.68

視界

360

隠蔽

0.4400

無線距離(ER 53使用時)

360

偵察枠としてTier8までマッチングする(Battle Tierが6である)Tier5軽戦車は本車を除くとアメリカのChaffee、ドイツのLeopardがあるが、彼らと比較すると視認範囲は最下位(一位Chaffee、390m)、通信範囲最下位(一位Chaffee、745m)、耐久値最下位(ChaffeeLeopardは同じ

440)、装甲圧も最下位(一位Leopard、50/30/30)であり、一部では2両に比べ劣る部分が目立つ。だが出力重量比、隠蔽率、砲貫通力、単発火力では2車の追随を許さず、総合力では決して劣っていない。

 だがしかし、どちらかというと万能型なChaffeeLeopardに比べ、ELCの車両特性は遊撃や後方攪乱よりかは、どちらかというと待ち伏せや防衛に向いた特性となっていることがお分かりだと思う。ELCのDPMはたったの1262であり、照準時間も2.9秒と長い。また旋回砲塔を持たず、重戦車や

駆逐戦車への周回攻撃(いわゆるNDK)も行いにくい(出来ないわけではない)。

 誤解しないでいただきたいが、私は芋を推奨しているわけではない。芋軽戦車などクソの役にも立たないし、行ったところで大して稼げないから

味方にも自分にもありがたくない。

 

 ならどうやって立ち回ればいいのか。ELCは上記に挙げた通りの砲性能のため、Chaffeeのような「稜線からチラっと見て撃って即後退」や

Leopardのように牽制で機関砲弾をばら撒く、といったことは難しい。できる限り「敵に見つからない距離」からコツコツと砲撃を当てていく必要がある。だがしかしこれでは芋になってしまう。軽戦車の主任務はあくまでも偵察であるから、芋っていては味方にも迷惑だ。

 理想的なのは通行料徴収ポジションから「自分で発見して」「自分で撃つ」ことである。これなら発見されるリスクは小さいし、ゆっくりと照準を絞ることができる。発見した敵を味方が射撃することでアシストが入ることも多い。だが昨今のマップ改変によりこんなオイシイことができるマ

ップは減少傾向にあるため、一部のマップ(湖の村、ルインベルクなど)でしか行えないのが現状である。

ELC観測7117 in マリノフカ

 プロホロフカ、マリノフカなどでは偵察を重点的に行うべきだろう。置き偵や走り偵が可能なポジションが多い数少ないマップであるし、軽戦車の観測が勝利への大きな一歩となりやすい数少ないマップである。味方にとっても自分にとってもオイシイので、行わない手はないだろう。

画像は少々極端な例かもしれないが、私のクランのメンバーが叩き出した最高アシストだという。マップはマリノフカで、アシストダメージはなんと7117である。観測しやすいマップでうまく立ち回れば、このように自車両のHPの何倍もの数字を叩き出すことも十分に可能だ。

(画像はクリックで拡大)

 だがしかし、Tier8ならまだしもTier6はまだまだ初心者溢れる魔境である。上画像のようにうまくいくことはそうない。開幕特攻で置き偵ポジを潰されたり、味方の援護射撃が貧弱だったり(もしくは無い)なんてこともしばしばである。そんな時は撃てばいいのだ。砲は撃つためにある。アシストが入らない観測など無意味にも等しいし(せいぜい牽制か状況把握程度)、やっていても悲しいだけである。このようなときは置き偵ポジから一歩退いた茂みから15mルール等を活用して撃っていくといい。よほど視界がいい戦車ではない限り250m以上離れているカモスキル+茂みを利用したELCを発見することは困難である。一方的に発見し、射撃していくのだ。万が一見つかっても自慢の加速と低車高で逃げ切ることも容易である。ただ射撃に夢中になりすぎて退き時を誤らないように注意されたい。

観測とダメージの両立

 僭越ながら私の戦績を一枚。マップはエーレンベルクで、パトロール任務と大口径を同時取得している。序盤は偵察を、中盤は抜かれた陣地の防衛を観測を取りつつ行い、終盤は遊撃を行うことで勝利することができた。

このように置き偵察の必要が中盤以降必要でなくなるマップでも、前線への支援射撃や陣地防衛の際の待ち伏せ(からのスポット)などでELCは存分に活躍することができる。HPは400と少ないが、しぶとく生き抜くことで味方の助けになるし、逆に生き残っているELCは敵にとっては大きな脅威である。

(画像はクリックで拡大)

 問題は市街地マップである。これは非常に難しいと言わざるを得ない。小さな遮蔽物は車高の低いELCには射撃の邪魔になりやすく、また回転砲塔を持たないため飛び出し撃ちもできない。理想は直線に射線が通る場所を確保し、通行料徴収のような感じで射撃していくのが理想であるがそううまくいくことも少ない。前半は大人しく引き気味に戦い、後半に路地を利用した背後強襲などの軽戦車の基本に立ち返った立ち回りをするのが無難

である。

 

 マップ別の立ち回りの他に注意しなければならないのが、同格軽戦車との格闘戦である。偵察ポジを巡って、軽戦車同士が開幕で鉢合わせすることは多く、それでなくとも軽戦車同士の戦闘は発生しやすい。

Chaffeeでは完全にELCが不利である。旋回が速く、回転砲塔を持ち、3秒に一発射撃可能なChaffeeは下手をするとELCが一発射撃し次弾を装填するまでの間にELCを撃破することができるからである。Leopardもまた機関砲弾の直撃は確実にモジュール損傷などを起こし、また回転砲塔持ちということでELCが不利なのは明らかである。しかしLeopardの機関砲のマガジン総攻撃力360であり、ELCはギリギリこれを耐え忍ぶことができる(あくまで耐久値がフルで残っていたと仮定して)。そうすればELCが有利となるがLeopardは重量差を活かした体当たりを仕掛けてくるかもしれないし、そもそも深追いは危険である。また偵察枠ではないがCrusaderも高レートの砲を持つため危険な相手である。またTier6以降の軽戦車との格闘戦など自殺行為としか言いようがない。ELCは対軽戦車との格闘は不利と言わざるを得ない。

 

 ここまで長々と書かせていただいたが、総括すればELCは他の軽戦車が得意とすること(偵察以外)が少し苦手で、どちらかというと駆逐戦車的なことが得意な車両である。だが何度も書いたようにDPMは低く遠距離の継続的な砲戦も得意ではない。適切な距離、適切な位置を取ってこそ、ELCは最大限の火力を発揮することができる。発見される距離、そうでない距離。そうしたものは自分で乗ってみて確かめてほしい。ここで上げた立ち

回りはあくまで一例であり、個人の意見であるためだ。

 

 うまく扱えばELCはTier以上の戦果をあなたに提供してくれる。Tier5の小さな相棒と、あなたも共に戦ってみてはどうだろうか。

 ちなみに私は拡張パーツを改良型射撃装置双眼鏡(カニ眼鏡)装填棒、搭乗員スキルは車長が第六感戦友カモフラージュ、操縦手がカモフラージュ戦友オフロード走行としている。まだまだ育成中である。


ここで記述した立ち回りはあくまでもhyousetsu129個人の見解であり、クランKOBE、神戸機甲士官学校の総意ではないことをご理解ください。このコーナー(ページ)の記述に関するクレームは当サイトの意見箱ではなく、hyousetsu129のゲーム内チャットなどによろしくお願いします。